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IR情報


株主・投資家の皆様へ

平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

2002年創業以来、アキュセラは、「世界から失明を撲滅する」というミッションのもと、数々の革新的な治療薬・医療技術の開発に取り組んでまいりました。

2016年5月、大きなマイルストーンである加齢黄斑変性治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」の臨床第2b/3相試験を完了し、トップラインデータを開示させていただきました。残念ながら主要評価項目において地図状萎縮病変の進行抑制に統計学的有意差が認められず、有効性が確認できなかったことを重く受けとめております。

弊社におきまして、他の進行中の主な研究開発を中断する予定はないということを最初に申し上げ、今後のビジネス戦略についてご説明をさせていただきます。

「エミクススタト塩酸塩」は、糖尿病網膜症、スターガルト病を適応症として開発を継続いたします。糖尿病網膜症は、日本では中高年の失明原因の第2位となる眼疾患で、世界では1億500万人が罹患していると言われている病気です。弊社は増殖糖尿病網膜症の臨床第2相試験を現在実施しております。スターガルト病は、若くして中心視野が失われ失明に至る恐れのある遺伝性の網膜疾患です。この有効な治療法のない希少疾患に対しまして、1日でも早く臨床第2相試験を始めるべく研究を進めております。また、地図状萎縮を伴わない病態の加齢黄斑変性への適応も検討してまいります。

今年の3月に、導入を発表いたしました白内障治療薬候補の「ラノステロール」につきましては、年内に非臨床試験を開始し、2017年下旬または2018年初旬までには白内障患者を対象とした臨床第1/2相試験を実施する方向で研究を進めております。

網膜色素変性に対する遺伝子療法「オプトジェネティクス」につきましても予定どおり研究開発を進めてまいります。弊社では、2016年から2018年にかけて、非臨床試験を行い、2018年には臨床第2相試験を実施することを目指しております。

弊社は眼科に特化した最先端医療ソリューションカンパニーとして、今後も数々の革新的な治療薬・医療技術の探索および開発に取り組んでいく所存です。

私がアキュセラを創業した背景には、研究者、臨床眼科医の時代から、治療法のない眼の病気をわずらう患者さんを目の当たりにし、世の中にない革新的な治療法を確立したいという想いがありました。医療革新は、外科的な侵襲性の高い治療から、患者さんへの身体的負担が軽い治療への技術進歩により実現します。イノベーションを生み出すためには、人材の多様性を確保することが重要です。そのために私が実行したことは、眼科界の逸材が集まる米国での創業です。この決意をしたおかげで、私が発明した新薬候補を合成できる科学者に出会うこともでき、自社の研究開発力を強化するために必要な人材も集まりました。

日本人が生み出したアイデアをもとに、多様な価値観を持った多国籍のアキュセラ研究開発チームに対して、多くの日本の株主様や投資家様が支えてくださいましたことを改めてお礼申し上げます。おかげさまで、2014年には、創業初期からの投資家様が望んでくださり、米国企業として初の東証マザーズ単独上場をさせていただきました。しかしながら、外国企業であるために、会社四季報や日経会社情報といった、日本の上場会社の情報を得るために投資家様が利用される刊行物への情報が限られるなどの課題もありました。

このようなことを踏まえ、今後は、今まで以上に、私どもの活動を皆様にご理解いただきやすくなるようにと、内国株式として上場をさせていただく方針を固めました。研究開発という事業のコアは、引き続きシアトルを中心に推進し、日本は持株会社としてIR活動を強化し、また、日本における共同研究などの機会創出に注力し、国内の事業基盤を築いてまいります。日本では、再生医療推進法の成立により、最先端医療の開発を進めやすくなりました。当社が手がける「オプトジェネティクス」に基づく網膜疾患に対する遺伝子療法も、これの対象になりますので、日本だからこそのポテンシャルを企業成長につなげていきたいと考えております。

さらに、国内に持株会社を移すことで、外国証券への投資ができない機関投資家様にも投資をご検討いただけるようになります。

株主総会で可決され、内国会社として上場が承認された暁には、持株会社の社名を「窪田製薬ホールディングス株式会社」とし、「アキュセラ・インク」は米国子会社といたします。社名決定に際し、次なるステージへの成長を誓うとともに、世界に通用する医療技術を生み出そうという会社がわが国に由来することがより一層明確になることで、次世代の皆様の活力につながると考えております。また、創業者である前に眼科医として「患者さんを失明から救う」という私の理念が永遠に継承される願いが込められています。

現在、アキュセラの研究開発は、糖尿病網膜症をはじめとする網膜疾患や白内障等、失明の主要原因となる眼疾患を対象にしています。その中でもアンメット・メディカル・ニーズへの対応を優先的に行い、既存の標準治療を変えていく革新的な医療技術の研究開発を通じて世の中に貢献し、企業価値を向上させてまいります。私どもの治療薬を1日でも早く患者さんにお届けできることを願い、引き続き社員一丸となって革新的な医療技術開発に邁進してまいります。これからも、より一層の企業価値の向上に努めてまいりますので、変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


2016年8月
アキュセラ・インク
会長、社長兼最高経営責任者
窪田 良 MD, PhD


企業理念

視力の低下をまねく眼疾患の撲滅を目指し、革新的な新薬の探索および開発に取り組む